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第15回日本リハビリテーション栄養学会学術集会

大会長挨拶

第15回日本リハビリテーション栄養学会学術集会
社会医療法人財団董仙会 恵寿総合病院 臨床栄養課小蔵 要司

 この度、第15回日本リハビリテーション栄養学会学術集会を2026年3月14日(土)、石川県の金沢市文化ホールで開催させて頂きます。日本リハビリテーション栄養学会は、2011 年に日本リハビリテーション研究会として発足以来、リハビリテーション栄養学の進歩と普及に貢献するための事業を行い学術文化の発展と医学及び医療の向上に資することで、障がい者や高齢者の機能・活動・参加、生活の質の向上に寄与してきました。これらの活動の成果の一つとして、2023 年経済財政運営と改革の基本方針いわゆる『骨太の方針』において、リハビリテーション、栄養管理、口腔管理の連携・推進が明記されました。

 本学術集会のテーマは「リハビリテーション栄養で支えるレジリエンス -リハ栄養の真の実践を目指して-」としました。レジリエンスには、「回復力」「復元力」「弾力」といった意味があります。我が国は、高齢化の影響で要介護高齢者数が年々増加しており、栄養ケアやリハビリテーションを必要とする方が増加しております。また我々は、数年前には新型コロナウイルスパンデミックを経験しました。さらに北陸地方は、令和 6 年1月1日に発生した能登半島地震で甚大な被害を受け、未だ復旧すらままならぬ地域があります。特に能登地域は地震から 9 ヶ月後に豪雨水害にも見舞われ、仮設住宅が浸水するなど多重被災に苦しめられております。このような疾患、障がい、災害による困難から、リハビリテーション栄養の実践を通してしなやかに回復する術について有意義なディスカッションができればと考えております。

 本学術集会は対面での開催を中心に準備を進めております。オンデマンドはオンデマンド限定の教育講演のみでメインプログラムは現地でしか見ることが出来ません。このような形態をとりましたのは、現地で顔を合わせての討論を重視したいこと、そして災害支援の一環として皆様に金沢や能登に足を運んで頂きたいという思いからです。多職種、多領域の方々が出会い、議論し、明日のリハビリテーション栄養について語り合う、そんな学術集会にしたいと考えております。ご理解の程よろしくお願い申し上げます。

 3月の金沢は、冬の北陸の風情とおいしい食べ物、そして春の息吹も感じられる良い時期です。「2026年のホワイトデイは金沢で」を合言葉として、多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。