当番世話人挨拶
第40回癌免疫外科研究会 当番世話人
金沢大学 消化器・腫瘍・再生外科学 教授
太田 哲生
このたび第40回癌免疫外科研究会の当番世話人を仰せつかりました金沢大学消化器・腫瘍・再生外科の太田哲生でございます。2019年5月16日、17日の両日にわたって、石川県金沢市の金沢市文化ホールにおいて本研究会を開催させて頂きます。
本研究会は、名誉会長の折田薫三先生が第1回研究会を昭和55年に開催して以来、実に39年もの長きにわたり外科系の医師を中心に基礎系・内科系の医師にも加わっていただき、癌免疫学に関する基礎研究の研鑽に努めながら、実臨床では“BRM免疫療法”に始まり、“がんワクチン療法”や“免疫細胞療法”等の臨床応用を推進・発展させて参りました。このように、歴史と伝統のある本研究会を金沢の地で開催させていただくことは、私共の教室にとりまして大変名誉なことだと思っております。このような貴重な機会を与えていただきました会長の岡 正朗先生、名誉会長の山岸 久一先生をはじめ、多くの関係の先生方に心より感謝申し上げます。
今回の研究会の主題は、昨年の主題Ⅱ「Precision medicine (精密医療)の幕開け」を継続主題とし、新たに「癌微小環境の制御と免疫応答の効率化」を新規主題とさせていただきました。昨年に引き続き、“Precision medicine”の実際や将来展望について熱心に議論を深めていただくと同時に、がん治療にパラダイムシフトを起こした“免疫チェックポイント阻害剤”の治療効果予測因子の解明や“複数の免疫チェックポイント阻害剤”や免疫細胞療法等を併用した複合的免疫療法の最近の話題について、さらには癌局所におけるMDSC・Treg・TAM等の免疫抑制細胞群の制御法や腫瘍内T細胞の浸潤促進に向けた治療法の工夫、体細胞変異に由来する“neo-antigen”を標的にした免疫応答の効率化等についても深く議論し、次世代免疫療法に繋がる有益で実りのある研究会になることを期待しています。
この時期の金沢は新緑の青葉が繁り、暖かくて過ごしやすく、散策するにはうってつけの季節です。是非、多くの先生方に金沢へお越しいただいて、“城下町金沢の風土”の奥深さに触れ、身も心もリフレッシュしていただければ幸いです。
多くの会員の皆様方のご来沢を心よりお待ちしております。何卒、よろしくお願い申し上げます。
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